よくある質問

【目次】

1.林業とはどんな仕事ですか?
2.就業前に林業大学や林業の専門学校に通ったほうがいいですか?
3.就業前に林業に関する資格を取得した方がいいですか?
4.未経験でも就業できますか?
5.女性でも就業できますか?
6.40代や50代でも就業できますか?
7.資格を取得する方法を教えてください。
8.職場体験はできますか?
9.給料はどれくらいですか? 
10.移住にあたり補助金は給付されますか?
11.林業で移住するとしたら岐阜県のどこが住みやすいですか?
12.岐阜県の林業の将来性を教えてください。
13.森林の仕事って、どんなおもしろさや、やりがいがありますか?
14.どれくらいで慣れますか?体力も心配なのですが・・・。
15.危険なのはどんな時ですか?
16.転職前に比べて、収入はどう変わりましたか?
17.冬はどんな仕事をするのですか?

1.林業とはどんな仕事ですか?

〇林業の仕事は、大きく分けて「フォレストワーカー(林業作業士)」と「プランナー(企画調整担当)」があります。

「フォレストワーカー」は山林内で木を伐採する・苗木を植える・木を育てる等の現場作業をします。
「プランナー」は、森林所有者と交渉する、森林を調査する・山の管理計画を立てる・計画を管理する、補助金事務を行う等の事務仕事をします。

2.就業前に林業大学や林業の専門学校に通ったほうがいいですか?

〇求人票に条件の記載が無い限り必須ではありません。

求人者側は、林業の知識を習得した人材を優先的に求めるため、林業の知識があると就職に有利なことは間違いありません。
林業就業においては、林業を基礎からじっくり専門的に学びたい方、林業を専門的に学んでから就業したい方、すぐにでも林業に就業したい方等、各々の考え方があると思うので、選択肢の1つとして検討してもよいと考えます。

全国には、林業大学校(27校)、森林や林業に関する学部(学科、コース)を設置する大学(34校)があります。
岐阜県には、県内の林業就業者の育成を目的とした県運営の「岐阜県立森林文化アカデミー」があります。
エンジニア科(高校卒業程度)またはクリエーター科(22歳以上)で、2年に渡り林業を専門的に学ぶことができます。

就学のハードルが高いと感じる方は、全国で開催される「林業就業支援講習」で林業の基礎知識を学ぶとよいでしょう。

※支援制度について
岐阜県立森林文化アカデミーでは、就学にあたり様々な支援制度を設けています。
岐阜県緑の青年就業準備給付金」は、就業時45歳未満の方で、卒業後に林業分野へ就業し、その中核を担うことに強い意志を持っている方に対して、準備金として1年間に125万円(最大2年間)を給付しています。

3.就業前に林業に関する資格を取得した方がいいですか?

就業後に取得が可能なため求人の資格条件に示されていない限り必須ではありません。

求人がある林業会社の多くは、就業後に必要な資格を取得できる環境が整っています。
例えば、フォレストワーカーの仕事には最低限「チェーンソー」と「刈払い機」の資格(講習受講)が必須ですが、林業に就業する方のほとんどが未経験で資格を持たずに就業し、就業後に取得しています。

一方で、就業前に必須となる資格もあります。「普通自動車免許」です。
林業の現場車両は、マニュアルトランスミッション(MT)の技術が求められる場合があります。
オートマチックトランスミッション限定(AT限定)の免許は「不可」の求人が多いため、事前にMT車の免許を取得するとよいでしょう。

プランナーの場合は、基礎的なパソコン操作の経験が求められますが、専門的な実務は先輩の指導により習得するケースが多いです。
就業後は、岐阜県が開催する「施業プランナー育成研修」で専門知識を身に付けることができます。

4.未経験でも就業できますか?

〇林業をやってみたいという思いのある方で、一般的な体力がある方なら可能です。

林業に就業する方のほとんどが未経験からのスタートです。
体力に自信があっても、山の中、自然環境の中での仕事は、楽しい反面つねに危険と隣り合わせで「思ったよりきつい」と感じる方もいらっしゃいます。
その点を十分に理解するためにも、まずは林業を知ることが大切です。

林業を知るためには、各地で開催される林業イベントや講習会等、また森ジョブ主催の「林業就業オンライン相談会」や「ぎふ林業体感・見学ツアー(職場体験)」に積極的に参加して、林業の仕事が自分に合うかどうかを見極めることが大切です。

就業後は資格取得や研修等のサポートが充実していますので、ご安心ください。

5.女性でも就業できますか?

〇はい、できます。岐阜県内ではフォレストワーカーやプランナーとして活躍している女性がいます。

フォレストワーカーは主に森林内での作業なので、山に登って作業をするための一定の体力が必要です。
4~5kgの重さがあるチェーンソーや資機材を担いで運び、不安定な山の傾斜面で仕事をすることは、決して楽ではありません。
また、林業の職場環境は改善が図られつつあるものの、自然環境の中での仕事は女性にとっては不便な点が多くあることを理解しておきましょう。

憧れや興味だけで入って現実にがっかりすることがないよう、「ぎふ林業体感・見学ツアー(職場体験)」等を通じて事前に職場環境や現場状況、作業内容を知っておくことをオススメします。

6.40代や50代でも就業できますか?

〇はい。ただし年齢が増すにつれ、未経験者には狭き門であると言えます。

林業の仕事は常に危険と隣り合わせで、専門的な知識や技術、体力が必要です。

森ジョブの求人は、長期勤続によるキャリア形成のため「40歳以下」「45歳以下」としている林業事業体が多い印象です。
45歳以上の場合は、チェーンソーや刈払機の使用経験者、体力とやる気のある方、外仕事経験者、大型トラック免許所有、重機操作の有資格者等は有利になる場合もあります。

自分の資格やキャリアを整理して、アピールできるように準備しておくのもよいでしょう。

7.資格を取得する方法を教えてください。

〇一般的には、林業に関する資格の講習機関や教習所で取得が可能です。

林業の資格を取得するには、以下の方法があります。

① 講習機関や教習所
林業に関する資格の講習機関や教習所で、規定の科目を受講することで資格を取得できます。

② 林業大学や専門学校
就学中に資格を取得することができます。

③ 「林業就業支援講習
全国森林組合連合会が主催する講習で、林業に必要な最低限の資格を自己負担なく取得することができます。
1日・5日間・20日間コースがあり、20日間コース(約15日の講習)のみ資格の取得が可能です。
全国各地で開催されますが、コース内容や日程が決まっているため事前に情報をチェックしておくことをオススメします。

④ 「緑の雇用」
就業先の林業会社が「緑の雇用」研修に対応している場合は、キャリアに応じた知識・技能・資格を仕事をしながら取得することで着実にステップアップできます。

8.職場体験はできますか?

〇はい。森ジョブ主催の「ぎふ林業体感・見学ツアー(無料)」に随時参加可能です。

ぎふ林業体感・見学ツアー」とは、1日または半日の職場体験です。
森ジョブ求人情報の中から希望するところをお選びいただき、実際の就業条件を確認したり現場を見学したりして林業を体感できます。
参加の際は、森ジョブに相談のうえ求職票をご提出いただきます。

この他にも、森ジョブの求人情報にはインターンシップを受け入れている事業体が数多くあります。
各求人情報ページの「インターンシップ参加申込フォーム」からお申込ください。

9.給料はどれくらいですか? 

〇平均300万円です。

林野庁の調べによると、賃金については一定の条件の下で試算すると平均約300万円となっており、全産業の平均と比べると必ずしも高くない状況です。
最も多い層は、林業経験10年以下の年収250~300万円(手取り)です。
林業経験11年以上になると年収350~400万円に増え、経験年数により増加するという調査結果が出ています。

なお、令和6年12月時点の「森ジョブ 給与データ」は下記の通りです。
■フォレストワーカー 平均初任給:月給20万円~、日給9千円~
■プランナー  平均初任給:月給19万円~、日給9.5千円~
経験や年齢等によって異なりますので、参考までにご覧ください。

10.移住にあたり補助金は給付されますか?

〇単身者60万円、世帯100万円が給付されます

岐阜県には「林業就業者移住支援金制度」があります。
森ジョブ求人を通して、県外から岐阜県に新規で林業就業のために移住された方には、就業後に市町村から移住支援金として「単身者60万円」、「世帯100万円」が給付されます。
※支援金制度のある市町村に限ります。

この支援金は林業就業後3ヶ月経ってから支給され、申請日から3年以上の継続勤務、5年以上の継続移住という条件があります。

東京圏からの移住の方は、「東京圏からの移住支援事業」をご活用ください。

11.林業で移住するとしたら岐阜県のどこが住みやすいですか?

〇ご自身が住んでみたい地域と希望する職場で検討することをオススメします

岐阜県は県土の8割(約86万ha)が森林で、山間部、平野部問わず林業会社が多くあり、移住先の市町村の選択肢が広がります。
岐阜県内でも積雪量が多い地域とそうでない地域、交通が便利な地域とそうでない地域等それぞれの特色があるため、ご自身の考え方やライフスタイルに合わせて移住先を決めていただければと思います。

森ジョブや岐阜県の移住支援員(東京、大阪、名古屋)にお気軽にご相談ください。

12.岐阜県の林業の将来性を教えてください。

〇今後も多くの森林技術者が必要です。

日本の国土の67%は森林で、岐阜県は県土の8割(約86万ha)が森林です。
健全な森林は水源かん養や土砂流出を防止する等、多くの機能を発揮しています。
広大な森林を健全な状態に管理・継続するため、また豊かな日本の木材資源を活用していくためには森林技術者の存在が必要不可欠です。

木材資源においては、建築材料としての木材利用に加え、近年は木質バイオマス燃料としてエネルギー活用が拡大しており、今後の需要が見込まれます。
また、林業のICT化の推進に伴い、新たな業務を担う林業労働力が求められることが予想されます。

13.森林の仕事って、どんなおもしろさや、やりがいがありますか?

  • 冬や雨の日以外は休憩時間が爽快。暗かった林が、枝打ちや間伐のあと明るくなったのを見ると、これまた爽快。(28歳 元会社員)
  • 自然の中にいることが実感できる。時間に余裕があるときは、山菜採りやキノコ採りを楽しめる。(29歳 元会社員)
  • 一人で黙々とやるところ、仕事をやった分だけ収入につながるところ。仕事は大変だけど、5時には帰れるので家族と一緒に夕食がとれるところ。(29歳 元販売)
  • 伐採のとき狙った方向に木が倒れると、思わず一人でガッツポーズ。(29歳 元工場勤務)
  • 山で働くことの爽快感や充足感がある。(34歳 元公務員)
  • 自分のやった仕事の結果がよくわかるので、満足度が高い。自分の能力ギリギリのところでがんばっているので、達成感がある。(39歳 元病院職)
  • 場所ごとに斜面や木の状態など条件が変わる。現場ごとに違うのがおもしろい。(40歳 元造園業)
  • だれにも管理されない山の中で、自らを管理し律しながら仕事をすること。(40歳 元営業)
  • 出来高払いなので、やればやっただけボーナスが多くなる。(40歳 元クリーニング業)
  • 自分の森林に対する思いをすべてぶつけられる仕事、上の人からチャチャを入れられない仕事。自然とのバトル。(42歳 元会社員)
  • 自然相手なので、実際やってみないと分からないところ。刃物の切れ味で作業能率と体力の消費度合いが大きく変わるところ。経験がモノを言うところ。(45歳 元ドライバー)
  • 下刈り・間伐・地ごしらえなど、広い面積をやり終えたときの達成感が格別。(57歳 元家具販売)

14.どれくらいで慣れますか?体力も心配なのですが・・・。

  • 3年以上たった今でも翌朝が辛いことはあるし、斜面を歩けば息切れする。(28歳 元会社員)
  • 2年間で一通りの仕事が出来るようになった。(29歳 元会社員)
  • 山を歩けるようになるまでに6ヶ月。(29歳 元販売)
  • 体力的に慣れるまで3年。(31歳 元工場勤務)
  • 体力面は1ヶ月ほどで慣れた。先輩について歩けるようになるまで3ヶ月ぐらい。間伐の判断に迷わなくなるまで3年ぐらい。(34歳 元公務員)
  • どの程度で慣れるのか、今もわからない。(38歳 元会社員)
  • 丸5年経つが、体力的に慣れることはないと思う。(39歳 元病院職員)
  • 体力は1ヶ月ほどで慣れた。作業は1年で一通り経験して覚えた。でも、自分で判断できるまでには、同じ作業を違う現場で2~3回やることが必要。(40歳 元造園業)
  • 枝打ちや除伐なら1年で覚えられる。間伐は6年かかった。(40歳 元クリーニング業)
  • いまだに斜面を息切れせずに登ることは出来ない。ちなみに仕事に就く前の3ヶ月、トレーニングジムに通った。(42歳 元会社員)
  • とりあえず5年が、その後続けるかどうかの目安だと思う。(45歳 元ドライバー)
  • 3年ぐらいで「1町歩とはこの大きさ」という広さが、見た目でわかってきた。(57歳 元家具販売)

15.危険なのはどんな時ですか?

  • 下草を刈る刈払機を持ってるだけで危険と感じる。自分の身は自分にしか守れないと言い聞かせている。(31歳 元工場勤務)
  • 冬の凍結した斜面での間伐作業。(34歳 元公務員)
  • 伐採した木が思わぬ方向に倒れたとき。(40歳 元造園業、他多数)
  • 作業中に他の人の機械と自分の機械がぶつかったときや、間伐で近くに人がいたとき。(40歳 元クリーニング業)
  • ハチの巣が近くにあるとき。(45歳 元ドライバー、他多数)

16.転職前に比べて、収入はどう変わりましたか?

  • 初年度はかなり減ったが、現在は転職前より年収が2割ほど増。(31歳 元工場勤務 妻+子供2人)
  • 年収で2割減。子供が増えたので節約が必要。(40歳 元造園業 妻+子供3人)
  • 年収はかなり減ったが、独身には十分な金額。(40歳 元営業 独身)
  • 5人家族には少なめなので、灯油ストーブではなく薪ストーブを使っている。都会では手の届かない薪ストーブだけど、ここでは薪はいくらでも手に入るし、家中暖まるので節約になる。(45歳 元ドライバー)

17.冬はどんな仕事をするのですか?

  • 年間を通して山仕事。(40歳 元造園業・他多数)
  • 1~3月はスキー場のリフト番・雑用。(45歳 元ドライバー)
  • 12~3月の間、道路の除雪。(29歳 元会社員)