森林技術者の役割

「森づくり」の担い手にしか生み出すことのできない価値がある、森のプロフェッショナル森林技術者の役割
林業の役割は、木を植えて、育て、伐ることだけに留まりません。
水を育むこと、生物多様性を保全すること、
地球温暖化を防止すること、自然災害を防止することなど、
どれも、私たちにとって本当にかけがえのない大切なものばかりです。
森づくりの担い手である森林技術者によって、私たちの今と未来が支えられているのです。


森林技術者の声

とにかく自然に関する仕事に就きたかった。
林業にはネガティブな情報が多かったんですが、自然の中で命と直接やりとりする仕事だから、そんなはずないでしょって。

わたしが林業の現場で楽しく仕事ができれば、業界が少しでも明るくなるきっかけになるんじゃないか、という使命感でこの業界に飛びこんだんです。
今から思えば、背負い過ぎですよね。最初は、ただしんどいだけでしたが、今は楽しいです。特に伐倒が楽しい。狙ったところに倒せたときの爽快感や迫力がすごいんです。木材は人間が生活していく上で必要ですし、循環できる資源だから、わたしたちが、自然のサイクルをまわしていくことが大切だと感じています。

今は重機もあるので、女性でも充分に活躍できる職業だと思います。

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28歳の時、身近に緑のある仕事に就きたいと思い、保育士から林業へ転職しました。
入社当時は山に入って間伐をする仕事が大半。体力的にはしんどかったですね。
でも、今は機械化が進んだおかげで、劇的に仕事が楽になりました。

林業のやりがいは、いろいろありますよ。まったく手入れのされていない山が自分たちの手で綺麗に仕上がった時の気分は格別です。
四季の移ろいを肌で感じられる仕事でもあります。狙った場所や方向に木を倒せたときの気分もゲーム感覚で楽しいです。

休日は、家で家族と過ごす時間を大切にしています。
子どもたちと遊んだり、ゆったり過ごす時間でリフレッシュすることが多いですね。
でも、時間が空いたら薪割りしたり、木工で茶碗つくったりして、結局は休日も木を触ってる気がします。

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山仕事の一日

朝は少し早いけど、陽が落ちる時に仕事終了。残業なし。
自分や家族のための時間も、たっぷり手に入る。
そんな山の一日の、一例を紹介します。

 

 

6:00 起床
7:00 自宅を出発

自宅から直接現場に向かったり、いちど班で集合して1台の車で現場へ行ったり。勤務先や現場によって、移動の方法はいろいろ。

7:30 会社到着

朝礼。今日の仕事の段取り確認。健康状態確認。
・8:00 現場に到着
・10:00 1回目の休憩(15分間)

車を停める場所から、実際に作業をする現場まで、少し歩くことが多い。
草をかき分け、急斜面の足元に注意しながら歩く。最初はこれだけで足腰が悲鳴をあげる。
4~5人の班で一つの現場を担当する。
自分の受け持つ現場に到着すると、作業開始。
春は雪起こしや植林、夏は下刈りや除伐、秋は間伐、冬は枝打ち、といった具合に、季節によって作業の種類が変わる。
最初の数ヶ月は、親方(班長)について、基本をしっかり学ぶ。
「教え方がうまい」「急斜面をすごい速さで駆けのぼり、現場を仕切る姿がかっこいい」など、親方を目標とする人は多い。

11:30 昼食

お待ちかねの弁当。見晴らしのいい場所や、気持ちのいい木陰など、それぞれお気に入りの食堂で。話題は仕事の方法、家族のこと、釣り、山菜やキノコ、パチンコ、野球、等々。午後からの仕事にそなえて、しっかりエネルギー補給。そのあとは、道具の手入れや、20分ほどの昼寝。

12:45 仕事を再開
14:30 2回目の休憩(15分間)

夏はこの時間に飲むお茶が最高。一息入れながら、道具の手入れも欠かさない。

16:30 仕事終了

陽が落ちるまでに山を下りる。冬は、もう少し早い。
通勤のコースや仕事の内容によって、勤務先に顔を出して帰ったり、直接家に向かったり。

17:00 会社に戻る

1日の反省。進捗確認。明日の予定確認。

17:30 帰宅

このあと翌日に備えて、道具の手入れをしておくことが多い。刃の切れ味で、仕事のしやすさが格段に変わる。道具のよしあしも実力のうちだ。

18:30 夕食

家族そろっての夕食が、毎日の日課。「今日、こんなことがあったよ」と、会話も増える。子供と一緒にお風呂に入れば、疲れも回復。
休日前には、仕事仲間の家に集まって一杯やることもある。大ベテランの山の男たちの武勇伝をつまみに、酒がすすむ。

22:00 就寝