「森ジョブ」は、岐阜県の林業に特化した無料職業紹介所です。この記事では、林業を志す皆さまが“自分に合った職場”を見つけるために必須となる、求人票の正しい読み方を整理してお伝えします。
結論:求人票は以下の6つの項目を軸に読み解くのがポイントです。
1.職種と仕事内容
2.給与と待遇
3.勤務時間と休日
4.勤務地
5.雇用形態と応募資格
6.会社情報とSNS・外部情報
1.職種と仕事内容
林業の求人は、「フォレストワーカー」と「プランナー」の2職種に分かれます。
■フォレストワーカー:伐採・植栽・育林など、森林管理の実務を担う仕事
■プランナー:森林調査・計画立案・管理業務など、森林経営の上流工程を担当する仕事
求人票には、”雇い入れ直後の仕事内容”と”将来的な配置転換の可能性(変更の範囲)”の2つが記載されます。
「どの仕事に携わる可能性があるのか」「自分のスキルで対応できるか」を冷静にチェックすることが、ミスマッチ防止につながります。
特にフォレストワーカーの仕事は体力が必要です。離職理由のほとんどが「思ったよりキツかった」という体力的な問題なので、入社前に「ぎふ林業体感・見学ツアー」に参加するなどして、それらのギャップを埋めることが大切です。
2.給与と待遇
基本給、手当、賞与、昇給制度などは、仕事選びの重要な判断材料です。
林業では、以下のように給与形態が複数あります。
・月給
・日給
・月給出来高制(成果に応じて変動)
・その他
とくに出来高制の場合、求人票に記載されている金額より高い収入になるケースもある一方、実績次第で変動するため、内容を正しく理解することが大切です。
求人票だけでは判断しにくい部分も多いため、気になる点は森ジョブの相談時に個別に確認してください。
3.勤務時間と休日
勤務時間、時間外労働の有無、休日日数の記載は必ず確認すべきポイントです。
注意したいのが、よく誤解される「週休2日」という表現です。
・週休2日:月に1回以上“週に2日休み”がある状態(=毎週ではない)
・完全週休2日:毎週必ず2日休み
中には、週休2日と書かれていても、実際は完全週休2日並みに休める事業体もあります。
求人票の文字だけで判断せず、1か月の平均休日日数を担当者に確認しておくと安心です。
4.勤務地
通勤距離・通勤時間は、長期的に働くうえで非常に重要です。
無理な通勤は体力的な負担になりやすいため、
・通いやすい事業体を選ぶ
・必要に応じて思い切って移住する
といった選択肢も考えておきましょう。
なお、県外から岐阜県へ移住して林業に就く場合、条件を満たせば
単身 60万円・世帯 100万円
の移住支援金を受け取れる可能性があります。ぜひ活用しましょう。
5.雇用形態と応募資格
「未経験者歓迎」と書かれていても、実際には体力・安全意識・チームワーク力など、林業に必須の基本スキルが求められることがあります。
必要な資格は入社後に取得できるケースもありますが、
「どの段階で資格が必要になるのか」
「資格取得支援制度があるか」
などは、事前に把握しておくと安心です。
6.会社情報とSNS・外部情報
求人票だけでは、会社の雰囲気や組織文化までは読み取れません。
そのため、
・公式サイト
・SNS
・口コミ
・森林組合や事業体の活動報告
・森ジョブが把握している情報
など、複数の情報源から会社の姿を立体的に理解することが重要です。
さらに、可能であれば以下のイベントにも参加すると、現場の空気感やスタッフの雰囲気を直接知ることができます。
・ぎふ林業体感・見学ツアー
・林業就業オンライン相談会
・各種ガイダンス
まさに 「百聞は一見に如かず」。現場を見ることで、文字情報だけでは分からない部分が明確になります。
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【まとめ】
すべての条件が完璧にそろった求人は多くありません。
だからこそ、求人票を正しく読み、必要な情報を補い、自分にとって譲れない条件の優先順位を決めることが大切です。
会社の雰囲気、人間関係、安全管理、設備などは外から完全には分かりませんが、情報を丁寧に集め、可能なら現場を見学することで「自分に合うかどうか」の判断精度は大きく高まります。
岐阜県で理想の林業キャリアを描く第一歩は、求人情報を深く理解することから始まります。
