

― 林業ガイダンス&林業仮想体験で「未来の森をつくる若者たち」が動き出す ―
11月の飛騨高山に、未来の林業を担う高校生たちのエネルギーが満ちあふれました。
11/7(金)林業ガイダンス
11/14(金)林業仮想体験(ボードゲーム)
この2日間、飛騨高山高校(環境科学科)では、生徒たちが真剣に、そして楽しそうに“森をつくる仕事”と向き合う姿が見られました。
「こんなに熱中した授業は初めて!」と声が上がるほど、教室は終始盛り上がりを見せました。
地元のプロの森林技術者から伐倒・重機操作等の技術と知識を学ぶ!
11/7(金)林業ガイダンスは、飛騨高山森林組合で開催しました。
参加者は、飛騨高山高校環境科学科2年生27名です。
森林技術者から伐採、搬出、木材市場、製材について直に学んだり、チェーンソーによる伐採基礎や重機操作を林業の現場のプロから学びました。
林業の現場を「見て」「聞いて」「体験する」機会を創出する研修を通じて、将来の森林づくりを担う若い人たちの林業への関心を高め、林業への就業を促進できたのではないかと思います。
“森を動かす”体験。林業ボードゲームが生徒の心を動かす
11/14(金)は林業ボードゲームです。
このゲームは、ただのゲームではありません。
自分の山を持ち、森の未来を決める「リアルな意思決定体験」ができる特別授業です。
生徒たちはゲームを進める中で、
・チェンソーと高性能林業機械の作業効率の差
・施業方法によって変わる自然災害リスク
・シカやクマによる獣害、それをどう防ぐか
・木を伐るタイミングで収益が変わる仕組み
など、普段の授業では触れない“現場のリアル”に次々と直面します。
「えっ、こんなに違うの!?」
「この施業だと災害リスクが上がるんだ」
「どうしたら利益が出る森になる?」
ゲーム盤を囲む生徒の表情は真剣そのもの。
でもその中に、ワクワクしている気配が確かにありました。
3段階のプログラムで、林業が“ぐっと”身近に
今回の授業は、ただ楽しいだけで終わりません。
①ゲームで森づくりを仮想体験
②専門家による講義で「なぜ?」を深堀
③もう一度ゲームに挑戦して理解を定着
この流れにより、生徒は林業の全体像と仕事としての奥深さを、自然と自分の中に落とし込んでいきます。
2回目のゲームでは、最初とはまるで違う判断をする生徒が多く、「理解して考える」という学びの深さがはっきり現れていました。

他校でも大盛況!令和7年度はすでに4校で実施
今年度は飛騨高山高校のほかに、以下の高校にも出前して「森のしごとキャンパスプロモーション」を実施しています。
・恵那農業高校(環境科学科): 6/10(火)林業ガイダンス・7/3(木)林業仮想体験
・加茂農林高校(森林科学科): 6/23(月)林業ガイダンス・6/30(月)林業仮想体験
・郡上高校(森林環境科学科):7/11(金)林業ガイダンス
・岐阜農林高校(森林科学科):10/14(火)林業ガイダンス・林業仮想体験
どの学校でも「もっとやりたい」「時間が足りない!」という声が出たほど人気の授業になりました。
アンケート結果が示す“確かな手応え”
今年度のアンケートでは、以下のような結果が出ています。
🌳林業への理解が深まった
🌳職業としての林業がより身近になった
🌳森林の重要性への気づきが増えた
自由記述では、こんな声がたくさんありました。
・「林業はただ木を伐るだけじゃない。めちゃくちゃ面白い!」
・「もっと現場を見たくなった」
・「森づくりって奥が深い。職業として魅力を感じた」
生徒の心に“揺らぎ”が生まれているのが、文章からも伝わります。

事業開始から4年。若い未来が動き出している
この「森のしごとキャンパスプロモーション」は、始まって4年目。
そして今、確かな成果が出ています。
・森林文化アカデミーへの進学希望者が増加
・森林組合・林業事業体への就業希望者も増加中
「ゲームで林業に出会った生徒が、数年後には現場で働いている」
そんな未来が実際に生まれつつあります。
これは岐阜県にとって、そして森にとって、とても大きな一歩です。
まとめ:飛騨の高校から、岐阜の森の未来が動き出す
今回の飛騨高山高校での2日間は、“高校生が林業を自分の将来として考え始める瞬間”が、いくつも生まれました。
森ジョブはこれからも、県内の農林高校とともに、岐阜の森を守る新しい担い手 を育てていきます。
未来の森づくりは、すでに始まっています。
そしてその中心には、今回参加してくれた高校生たちがいます。












